
内部監査の仕事をしてみたい。
・どんなところが魅力的?
・どんな場所・機会があるの?
・転職するためにどんなことをすればよいの?
こんな疑問にお答えします。
- 内部監査の魅力(Why)
- 内部監査の仕事の機会(Where)
- 内部監査へ転職するためのアクション(How)



この記事を読むことで内部監査の仕事の魅力や機会、転職するための具体的アクションがわかります。
グローバルメーカーでの内部監査やBIG4での内部監査アドバイザリーなど豊富な内部監査の経験に基づいています。
内部監査への転職~やりがいと魅力~


- ニーズが増加し待遇が良い
- グローバルに活躍する機会がある
- 個人のスキル・知識が向上する
- 客観的なメンタリティーがつく
順に解説します。
ニーズが増加し待遇が良い
企業の不祥事が絶えない中、企業は内部監査を強化しており多くの求人があります。
実際に転職サイト・エージェントに登録すると、金融機関、商社、メーカなど内部監査の多くの求人が紹介されます。
大手企業だけでなく、新規上場を目指すベンチャー企業でも内部監査の求人は多くあります。上場のために内部監査機能の新設が求められるためです。
一方で、内部監査のスキル・経験をもった人は少ないのが実情です。
そのため需要、供給の関係から比較的好待遇の案件(時間対対価が良い)が多いです。
2020/1/20に公表されたdoda平均年収ランキング の「職種別の平均年収ランキング」で、第1位:投資銀行業務、第2位:運用(ファンドマネージャー/ディーラー)に続いて、「内部監査」が第3位にランクイン。長時間労働の投資銀行やファンドの人より、内部監査は労働時間が少ないと思うので、労働時間対給与では内部監査がトップかもしれません。
グローバルに活躍する機会がある
次に注目したいのはグローバルに働けるという点です。
内部監査機能を持っているのは上場企業なので、グローバルに展開している会社が多く海外に監査にいったり、英語でレポートを書いたりする機会が持てます。
実際に私も内部監査の仕事で、アジア、南米、欧米など多くの国々に海外監査にいったり、またGlobal のAudit Leaderに対して、英語でAudit Reportを書いて、報告するなどの機会もあります。
内部監査はグローバルで活躍できるチャンスがある仕事です。



内部監査で英語が必要な機会は以下記事でも解説しているのでぜひ読んでみて下さい。


個人のスキル・知識が上がる
内部監査の仕事をすることでスキル・知識が上がります。
内部監査が対応するリスクは多種多様。会計不正、IT、セキュリティー、品質、コンプライアンス法規など多岐に渡ります。
会計不正に対応するには簿記や財務諸表が読める必要があり、またITに対応するにはソフト、ハード、セキュリティーに関する知識も必要です。さらにコンプライアンス領域では最新の法令もきちんと押さえておく必要があります。
もちろんこうした幅広い分野を1人で担当するのではありません。色々な専門を持つ人とチームで取り組むことになるので、そのような経験を通じ、各専門家から多様な知識が得られるチャンスが多いです。
よってこのような環境にいると自然にスキル・知識が向上しますよ。
客観的なメンタリティーがつく
客観的なメンタリティー(精神力)がつくようになります。
客観的なメンタリティーとは「正しいことを正しいと言える、間違っているのかを間違っていると言える」ことと定義してます。
当たり前のようなことのようですが、組織人だとなかなかこれができないのです。ついつい、今までやってきたからやっているとか、上司が言っているからやるとか、なんとなくのルール、慣行をそのままにしていることが多いです。
内部監査は、法規、常識、社内のルール、実態の運営とかに照らし合わせて、何が正しいのか考え、独立的な立場でものをいうことが求められる仕事です。
そのためこれを真剣にやっていると「正しいことを正しいと言える、間違っていることを間違っている」と言えるメンタリティー(精神力)が自然についてきます。



このメンタルは結構人間として重要だと実感しています。
内部監査の転職~求人・機会~


内部監査の活躍場所(求人・機会)を考えた時に、下記の2つがあります。
- 事業会社の内部監査部門
- プロフェッショナルファームのアドバイザリー
順に解説します。
事業会社の内部監査部門
金融機関、商社、メーカーなど大手企業の内部監査部門や上場したスタートアップの内部監査部門、外資系企業日本法人の内部監査部門などで多くの内部監査の求人があります。
プロフェッショナルファームの内部監査アドバイザリー
- BIG4(デロイト、PwC、KPMG、EY)
- BIG4以外のコンサルファーム(Protivity等)
このあたりは、事業会社の内部監査部門に対し、アドバイザリーサービスを提供しており、アドバイザー・コンサルタントとして働く機会があります。



私は事業会社の内部監査部門とBig4のアドバイザリー部門の両方を経験したので、その経験を踏まえて、事業会社 vs プロフェッショナルファームを別記事でまとめています。
内部監査への転職するためのアクション3選


内部監査へ転職するために具体的アクションを紹介します。
- 転職サイト・エージェントに登録する
- GRC関係分野へ社内異動する
- CIA or US CPAの資格を取る
転職サイト・エージェントに登録する
まずすべきアクションは、転職サイト・エージェントにすぐ登録することです。
なぜなら、自分を客観視することができるからです。
内部監査は専門性がある人材を厳選して採用します。そのような内部監査人としての人材であるかどうか、早期に把握し、もし自分がそれに当てはまらないのであれば、手を打つ必要があります。
「転職サイト・エージェントに登録し、自己のキャリアをエージェント、ヘッドハンター、企業やファームに見せ、反応を確認すること」これが自己を客観視するための最も早い方法です。


その結果として、すぐにスカウトや求人がたくさん入るような人は、能力・経験が内部監査が求めるニーズに合っています。なので、その中から、自分に合う会社やファームをゆっくり探していけばよいと思います。
逆にあまりスカウトがこない人は、内部監査の転職に何かが足りないのではないかと思います。よって下記に示すような次の1手が必要となってきます。
GRC分野で社内異動する
経験を補うためにGRC分野へ社内異動してみることがおすすめです。
GRCとは、ガバナンス(G)、リスクマネジメント(R)、コンプライアンス(C)の略で、会社の部署だと、内部監査、リスクマネジメント、法務・コンプライアンス、内部統制推進、コーポレートガバナンス、事業管理、財務・経理部門などがそれにあたってくると思います。
このあたりの経験は、内部監査の採用する側から興味が持たれやすい経験になってくると思います。



私は実際、メーカおいて、営業→内部監査部門へ手を挙げ異動しました。そこで海外監査の経験を積んだことが、今につながっています。
CIAかUS CPAの資格を取る
さらに、内部監査関連の資格を取得しましょう!資格はCIAかUS CPAがおすすめです。
資格はあくまで補助的なものですが、CPAかCIAを保有すれば、スカウトがこない or 書類通過しないという可能性は間違えなく減るはずです。科目合格しているだけでも転職活動時のアピールポイントになります。



私も実際に営業から監査にキャリアチェンジしました。その後のキャリア構築にUS CPAは大きく寄与しました。


内部監査の転職を戦略的に実現しよう


本記事のまとめです。
- ニーズが増加し待遇が良い
- グローバルに活躍する機会がある
- 個人のスキル・知識が向上する
- 客観的なメンタリティーがつく
- 事業会社の内部監査部門
- プロフェッショナルファームのアドバイザリー
- 転職サイト・エージェントに登録する
→登録後、スムーズに進まない場合は以下の2つを並行して実行していく - GRC関係分野へ社内異動する
- CIA or US CPAの資格を取る
内部監査のおすすめの転職サイト・転職エージェントは実体験ベースで別記事でご紹介します!
今回は以上です。