内部監査への転職~事業会社かコンサルか~

内部監査への転職~事業会社かコンサルか~
内部監査へ転職を考えている人

内部監査の仕事をしてみたい。事業会社の内部監査部門 vs コンサル(アドバイザリー)どちらにいくべき?

こんな疑問に答えます。

本記事を読むと、コンサル(アドバイザリー)、事業会社で働く各々の特徴を知り、自分に合わせた職場を選択できる知識が得られます。

本記事の信頼性

グローバルメーカーでの内部監査やBIG4での内部監査アドバイザリーなど豊富な内部監査の経験に基づいています。

目次

内部監査 転職:コンサル(アドバイザリー)で働く特徴

内部監査のコンサル(アドバイザリー)で働く特徴

内部監査のコンサル(アドバイザリー)の王道は、Big 4 +1(Protiviti)です。

具体的には下記のような会社になります。

上記5社の内部監査を含むリスクマネジメント系ではわりと似たようなサービスを提供しています。

まず内部監査のコンサル(アドバイザリー)の職場で働く特徴は下記のとおりです。

内部監査のコンサル(アドバイザリー)で働く特徴
  • 内部監査に関する広く汎用的なKnowledgeが得られる
  • 事業会社と比較しかなり多忙になる(時間がなくなる)
  • 時間あたりでみると収入はそこまで高くない

順に解説します。

内部監査に関する広く汎用的なKnowledgeが得られる

コンサルは多くのプロジェクトに関与し、様々なクライアントと関わることになり、結果、様々な会社の内部監査の事情が知ることができます。

実際、私も「内部監査のやっていることって会社毎に全然違うな」と実感する経験を多くえました。

またBig 4+Protiviti は、グローバルでネットワークを持って活動しているため、定期的にグローバルレベルでの調査(Survey)をやっていて公開しています。このような調査に関わったりすることで内部監査とは「世の中、一般的にこうだとか」「グローバルベストプラクティスはこうだ」と言い切れる、Knowledgeがつきます

内部監査のグローバルサーベイの代表例

事業会社と比較しかなり多忙になる(時間がなくなる)

コンサルは事業会社と比較するとやはり多忙です。

これは主に下記のような仕組みから生じていると考えています。

  • コンサルタントは自分の稼働率がKPIなので、常に高い稼働率を意識する必要がある
  • クライアントファーストで無理な納期要望にも対応するという姿勢で基本は臨む

さらにマネージャー以上になると受注・売上がKPIになるため営業活動が加わります。プロジェクトをこなしがら、どんどん営業活動をして、仕事を取って売上を上げた人が上に行くというような構図なので、パートナーを目指すには、時間を犠牲にすることは避けられない状況です。

時間あたりでみると収入はそこまで高くない

「多忙でも高収入でしょ?」と思われるかもしれませんが、若くしてパートナーになるような一部の人を除けばそこまで高くない。

Big 4監査法人の年収のイメージはざっくり下記のような感じです。

  • アソシエイト(コンサルタント) 600万~650万円程度
  • シニアアソシエイト(シニアコンサルタント) 750万~800万円程度
  • マネージャー 950万円~1050万円程度
  • シニアマネージャー 1100万円~1300万円程度
  • ディレクター、パートナー 1500万円~2000万円以上(パートナーの年収は個人業績によって大きく異なる)

低いわけではありませんが、例えば一部上場のメーカーと比較すると「働く時間の割にそれほど高くない」という実感です。また上場会社と比べると、手当とか、退職金とか、福利厚生がそれほど厚くないからそこも留意が必要です。

中には、30歳代後半でパートナーになるような人もいて、そのような人の収入は事業会社の同年代と比べるとかなり高くなります。

たくさん働いて売上を積み重ね、早期にパートナーを目指す意欲と覚悟がある人はいいと思います。

内部監査 転職:事業会社の内部監査部門で働く特徴

事業会社の内部監査部門で働く特徴

多くの上場会社では内部監査部門を設けています。

事業会社の内部監査部門で働く特徴
  • 社内調整が多め
  • ゆるやかな働き方
  • 比較的高収入

社内調整が多め

一般事業会社は、社内の組織、ルール、慣行、などわりと社内に関する調整毎が多くなってきます。

コンサルはアウトプット作成(目の前のクライアントへの価値提供)が仕事の大半を占めますが、一部上場メーカーなど大きな会社にいると、社内の調整ごとが結構仕事の割合として多い気がします。

実際に事業会社にいって、このような社内調整・社内政治が嫌で、コンサルに戻ったという人もいました。

ゆるやかな働き方

コンサルと比べると、事業会社の管理部門はゆるやかです。「稼働率を常に上げておく」「クライアントファースト」とかの必要がないからです。わりと時間の流れがゆっくりです。とにかく時間に追われていたくない人は圧倒的に事業会社がおすすめです。

比較的高収入

上場会社のそれなりのポジションで入ると結構給与が良いです。例えば、主任クラスで年収800万~900万、管理職になれば1000万を超えてきます。

コンサルと比べると、時間の流れがゆるやかで、残業をそんなにしない前提です。率直に「働く時間のわりに結構もらえるんだな」というのが実感です。

内部監査 転職:事業会社かコンサルか

内部監査を事業会社かコンサル側でするかは、嗜好とライフステージによる

内部監査をする上で、事業会社かコンサル(アドバイザリーか)のどちらにいくべき?

結論、ライフステージに応じた組み合わせです。

「社内調整よりも目の前のクライアントに集中して、価値をあげて、売上を上げる」という嗜好の人はコンサルが向いている気がします。ただ働き方が激しくなるので、それができる家庭環境なのか、というのも関係します。

最近ではワークライフバランスを取りたいというニーズも増えておりいて、ワーク!ワーク!ワーク!になる生き方はしたくたいという人も多い状況かと思います。

そのような人は、最終的には事業会社がおすすめです。それでも「成長局面でうまくKnowledge吸収目的でコンサルを経験する」という経験はぜひおすすめしたい。

コンサルではKnowledge面、情報整理力、分析力、迅速な資料作成力など、スキルが上がります。その後、また事業会社に戻って、「コンサルで得たスキルを活かしつつ、ある程度のポジションをとって、落ち着いて働く」というのもありです。

内部監査 転職:常に選べる人材になる

ライフステージによって組み合わせたいと思っても、コンサルや事業会社の内部監査部門から自分の都合で、仕事が得られるとは限りません。

コンサルであれば、実績、経験、スキル、資格(+マネージャー以上であれば仕事を取って売上を上げられる人か)が見られます。事業会社であれば、経験、スキル、資格などが見られます。

どちらにいくにしてもこの分野で常に選ばれる人材になっていくことが必要です。

そうした人材になるために常に努力をしておく必要があります。

具体的なアクションプランを例示すると下記になります。

アクション1:GRC部門へ異動

あなたがもし事業会社にいて、内部監査の経験がない人であれば手を挙げて、ガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンス、(GRC)+内部監査、内部統制推進などの部署に異動しましょう。

事業会社でこのあたりを経験しておくと、事業会社の内部監査部門、内部監査のコンサル、どちらにでも転職できる可能性が上がります。会社で不正などが発生し、こうした部門を強化する必要がある時などにうまく波のりすることがおすすめです。(仕事は大変かもしれませんが、貴重な経験が積めるはず)

実際に私もグローバルメーカーの営業から内部監査へ手を挙げるということからこのキャリアの全て始まりました。

アクション2:転職サイト・エージェントに登録してみる

転職エージェント・転職サイトに登録しましょう。すぐに転職を考えていない人でもまずは登録をして、この分野でのニーズ(募集している業界、求められているスキルは何か)をしっかりチェックしておくことが大切です。

おすすめのエージェント・サイトは下記の記事に書いておりますが、エージェントからの求人とスカウトの両方をみて、自分にとって、最適な職場とそこで求めている人材を常にチェックをしておくようにしましょう。

アクション3:専門資格の取得と語学力のアップ

転職エージェントやサイトに登録しても「スカウトがなかなかこない」「エージェント経由で応募しても書類が通らない」状態としたら、あなたの経験・スキルが内部監査のニーズにマッチしていない可能性が高い。

それを打破する一つの手段として、専門資格の取得がおすすめです。内部監査部門は専門資格取得者の採用を優先する傾向にあるためです。具体的なおすすめの資格は下記記事に書いていますが、内部監査以外の汎用的なキャリアを目指すのあれば、US CPA。内部監査に決めているのであればCIAがおすすめです。

科目合格で見える成果を早く出し、それが出たタイミングで、転職アピールに使うと有効ですよ。

あともちろん、日系企業の海外監査や外資系ねらいであれば英語力も必須です。

資格はあくまで手段なので、資格を勉強しながら異動・転職活動をするという「走りながら進める」という感じの方が、よいと思います。

今回は以上です。

内部監査への転職~事業会社かコンサルか~

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この記事を書いた人

グローバルメーカーの内部監査部門での実務やBig 4監査法人での内部監査のアドバイザリー経験等、豊富な内部監査経験を有す米国公認会計士・中小企業診断士

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